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人工知能を持ったロボットの実現はまだまだ先の話

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人工知能(AI)を持ったロボット(わかりやすい所だとドラえもんあたり)が未来には登場して人間の世界で普通に暮らすというような世界が描かれることがあるけど、現実の世界を見るとまだまだそういう人工知能の開発というのは実現の見込みとしては、どうなのか?ということに関連しそうな本を最近読みました。

人間の脳についてあれこれ関連する書籍を読めば読むほど不思議だなぁーと思うのですが、例えばコンピュータの方が人間よりも数倍も優れた記憶装置を持っているし、圧倒的な計算スピードを持っているにも関わらず、なぜ人間のような知的なふるまいが出来ないかというと、人間の脳には記憶をベースとした「予測」する能力を兼ね備えているという話を最近読んだ考える脳 考えるコンピューターという本に書かれていました。

この記憶をベースとした予測について、わかりやすい例でいうと、行ったことがないレストランでトイレに行く場合に過去に訪れた似たようなお店の構造をひもとき、それをベースとしてトイレの場所をおおまかに予測をするそうです。

こういうのをコンピューターで実現しようとするといくつかの規則性をあらかじめ入力しておいた上で、条件分岐するような仕組みを作ることになりそうだけど

「今度はレストランではなくって公園でトイレを探す場合は?」
「知り合いの家に行った場合にトレイを探す場合は?」

と、同じトイレを探すという問題なのに、条件が変わると今存在しているコンピューターには人間ほど簡単に答えを見つけ出せないのかと思います。

人間の脳が持っているこういう記憶をベースとした予測は、本書によると新皮質という部分がどうも鍵を握っているそうで、特にこの新皮質というのは世の中の事象を


  • シーケンスを記憶する

  • 自己連想的に呼び戻す

  • 普遍の表現で記憶する

  • 階層的に記憶する

というパターン化した処理してるそうで、この中でわかりやすく、かつ、みんなにとって馴染みがありそうなところでいうと、話がまわりくどい人がなんでそうなるかっていうと、話を思い出す際に、その話が物語的に記憶されており、再生する時には物語の出だしから順番に記憶が取り出されて話をしていくため、相手にとってまわりくどい印象になるそうです

人間の脳ってやはり奥深いなぁーとつくづく感じると共に、まだまだドラえもんのようなロボットの登場の実現は遠い未来のことなのかなー
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by h5y1m141 | 2008-07-13 21:17 | 読書メモ

脳は奇跡を起こす

最近ご無沙汰だった脳に関連する本がまた読みたくなってきて、たしか日経の書評か誰かのブログで取り上げられていて、気になっていた脳は奇跡を起こすという本を読みました。

今までは、脳のxxxの特定のこの部分は○○の機能をつかさどっているという「局所的な考え」が支配的だったようですが、最近の研究では、この局所的な考えでは説明がつかないような事例が出ているそうです。

少し話がそれますが、たしかNHKスペシャルの闘うリハビリという番組だったと思うのですが、事故により右脳か左脳のどちらか半分を失ってしまった少年がその後のリハビリの成果で、多少のマヒは残っているけど、普通に歩けるようになるまで回復したというのを放映していました。

これなんか、局所的な考えでは説明つかないし、これに似たようなことが本書でもいくつか出ていましたが、
「私は生まれつきアタマが悪いから」「性格は変えることができないから」と決めつけるのは科学的ではない。人間の脳には神経細胞と神経細胞の結びつきを変化させることでその働きを更新していく「可塑性」と呼ばれる驚くべき能力が備わっていることが明らかにされている
脳は奇跡を起こす P.323より
という脳には可塑性というのがあるというのが最近の研究結果では明らかになっているようです。

可塑性に関して、本書で一番興味深いなぁと思ったのが、マイケルマーゼニックさんとう人が提唱している脳マップという考えで、外国語の習得が何故難しいのかというと、言語的マップという領域が仮に脳のどこかにあって、外国語の習得をしようとすると言語的マップをめぐって
「可塑性の競争」
という母国語と外国語とのあいだでの陣取り合戦が起こるけれど、母国語の習得が増えれれば増えるほど、この言語的マップのスペースを支配してしまっていて、結局は外国語の攻め入る余地が限られて上達できないとのこと。

※外国語の上達の秘訣は、母国語が言語的マップを侵略しないように制限することであり、異国にいって、その国の言葉しか使えない環境になればおのずと上達するということが書かれていたのですが、以前の職場で英語漬けだった時が一時期あって、その時の自分の脳マップは変化があったのかもしれないと思うと、結構これは納得。

ただ、ここまで書くと

「えっーだったら、幼少期には外国語の習得できる人がいるから、そういう人はどうなの?」

という反論が聞こえてきそうですが、マーゼニックさんの考えだと
二言語のすべての音を処理するのにひとつの大きなマップを共有している。ふたつの言語に共通する音のライブラリがある
脳は奇跡を起こす p.85より
ということで、この考えは個人的には筋が通っているような気がします。

このことは、言葉に限らず、俗に「頭がいい」と言われる人は、上記の音のライブラリに似たような感じのものを、他にもいくつか持っていて、そのライブラリをうまく活用しているんじゃないかなぁと思います。

脳の可塑性によって人間の行動が柔軟になったり、反対に固まってしまうこともあるそうで、人間の脳は、残念ながら都合良く出来ていないですが、だからこそ、可能性もあるのでしょうね。
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by h5y1m141 | 2008-04-20 18:30 | 読書メモ

ランニングで頭がよくなる


本書のタイトルになっているランニングで頭がよくなるという根拠ですが、今まで書いた通りシナプスの活動をよくするというのが頭がよくなる上で大切なようですが、1982年にテーネンという学者が発見したBDNFという物質で、これが脳の中の神経細胞が成長し、新たなシナプスを作るということが明らかになったみたいです。

ちなみに、ここでいう頭のよいというのは単に記憶力がよいというようなことではなく、
人は計画を立てたり問題を解いたり、考えたりするという高度な知的活動をしている。そのような知的活動の基礎になる重要な能力がワーキングメモリーだ。それを担う前頭連合野の機能がなければ、私たちの日常生活は成り立たない。(P.154より)
ということのようで、人間の知的生産活動において、脳の前頭連合野の領域がきちんと活動しているかどうかというのが重要なようで、ランニングによって、前頭連合野の動きが活発になるというのが結論のようです。

脳細胞は一定の年齢を超えると、その後は徐々に死滅するというのが定説っぽいですが、脳細胞の数が多いからといって、頭がいいとは限らないそうで、それよりも重要なのは脳の中にあるシナプス回路がよりよく動く状態にあることが大切なようで
五感で何かを感じたり記憶したりする知的活動、体を動かす肉体運動など、すべてはシナプス回路の網の目の刺激伝達の結果なのだ。(P.75より)
ということからも、いかにしてこのシナプスの動きを良くするかというのがむしろ、重要なようで、これは以前に読んだ脳関係の本でもたしか書かれていたように思っていてこのエントリの方法記憶とかにちょっと関連がありそう。

最近の脳の研究の結果によると、例えば脳梗塞で手足の麻痺が残った場合に、リハビリで脳の中でどのような変化が生じているのかもわかるそうだし、逆にいえば体のある部分を動かさないとそこを動かす脳の領域が縮小してしまうということもあるみたいです。

ブログ書きながらふと思ったのが、最近の子供の運動能力の低下という記事がたまに出ると思いますが、こういう脳の活動という部分と照らし合わせて考えると、一定の決まりきったパターンの行動しか行っていない結果、脳の一部の領域を除き、基本的にはあまりシナプスの動きがよくない状況になっているためなのかなぁと思います。

自分たちが子供の時はテレビゲームが流行りだす前後くらいなので、近所のマンションとかでみんなで集まってどろけい(人によってはけいどろかな?)とかの遊びをその場その場のメンツに応じて色々とルール変更したりしながら遊んだ記憶があるけど、自分たちでルール作りながら実際にカラダを動かすという行動がシナプスの動きを良くしていたのでしょうかね。

走れば確実に頭がよくなるわけではないと思いますが、もしかしたらそんな効果が副次的に得られるかもしれないと思いながら走ることで長続きするかもしれないのと、何よりも走ったあとに、得られる「爽快感」は気分的にスッキリしてなんかリフレッシュされた感じになるので、そういう部分だけでもランニングを続けてもよいのかもしれないですね。
ランニングで頭がよくなる
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by h5y1m141 | 2007-10-28 21:30 | 読書メモ