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まず行動を起こすということの大切さ ー 中田選手とルームトゥリードの本から学んだこと

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ちょっと前にですが、マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になったという本を読み終えた頃とほぼ同じタイミングで、中田選手が主催されたサッカーのチャリティーマッチでちょっと感じたことがありました。

まず、中田選手のチャリティーマッチに関連した前置きを少し書くと、おいしいコーヒーの真実という映画で、教育を受けたくても学校がないために、子供を学校に行かせられず、このあたりが貧困問題の根底にあるというメッセージを受けたように感じました。

正直、日本にいると、学校がないということ自体、はっきりいって想像できませんが、現実にそういう国があるのは事実だし、この前の中田選手のチャリティーマッチも彼が世界を旅して、現地で感じた"何か"にたいする1つの解決策として彼自身が、いまできる行動をとった形があういう試合開催につながったのかなと。

話が変わって、マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になったで、こんな一文がありました。

『真の起業家は、どのようにすればいいのかまったくわかっていなくても、新しい製品やサービスを世界に向けて堂々と発表する。とにかく前に進むのだ。

マイクロソフトでは出会えなかった天職 P.239より』


たまたま訪れた国で、満足な本もない状況で満足な教育を受けられていないという現実を目の当たりにした、この本の著者のジョンウッドさんが、その時に感じた、自分の使命のようなものに導かれるようにマイクロソフトを辞めて、詳しい計画はないけれど、あれこれ考えをめぐらせていれば、世の中は待ってくれないということも事実としてある状況で、自分がやるべきことを大胆に宣言をしてしまい目的達成のために『走りながら考える』ということを実践した結果、現状を変えてきたその行動力のすごさ。

本書で、『いまの自分以外になろうと望まず、完璧な自分であるように努めなさい。』という聖フランシスコ・サレジオの言葉が引用されていましたが、この本の著者であるジョン ウッドさんも、中田選手も2人ともこういう意思が根底にあったのかなぁと思います。

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
ジョン ウッド
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by h5y1m141 | 2008-06-21 09:45 | 読書メモ

そうだ、葉っぱを売ろう!

山に生えている落ち葉を拾ってきて、それを市場を通じて高級料亭やお寿司やさんなどに販売するというユニークな取り組みをされている徳島県の上勝町という所のお話は、テレビ等で何度か取材されて取り上げられているので、知っている人はいるんじゃないかと思います。

ただ、なんで落ち葉を売るというビジネスに至ったのかという過程や、それを取り巻く人達がどのような方なのかというすこし突っ込んだ部分についてちょっと興味があったので、そうだ、葉っぱを売ろう! をやっとこの前図書館で借りられたので、速攻で読み終えました。

この話の舞台の徳島県で、1981年の2月に、当時の主要作物であった、みかんの木の樹液が出始めた頃に記録的な大寒波がやってきて、最低気温マイナス12度(平年は2月の最低気温は1.6度)という状況の中で、運悪くみかんの木は凍り付き、結果枯死しまうという危機的な状況に陥ったために、みかんの代替作物を緊急に必要になったということのようでした。

ただ、この時すぐに、葉っぱを売るということに至ったわけではなく、まず最初にワケギやほうれん草といったものから手をつけて、その後は、季節にそれほど影響をうけない椎茸栽培も始めていき、なんとか収入は安定していったそうです。

とはいえ、この椎茸栽培にもちょっとした問題(栽培に必要な原木が重く、どうしても栽培に関われる人は若い人に限られるという状況)を抱えていたのですが、それ以上に著者の方がこの町に来てからずっと問題だと思っていたことがあって、以前から町の人達は暇を持て余していて、ひどい時には朝から酒を飲んで、世間に対する不平、不満を延々とお互い話し合っているという状況をなんとか打破せねばという強い気持ちをずっと持ちつづけていたそうです。

そうそう、話が前後しますが、著者の方は、上勝町の出身ではなく、大学卒業後、農協の営農指導員という立場で町に赴任することになったので、町の人からしてみれば、余所者になります。

で、話を戻すと、外部から来た人間ではあるが、この町の状況を打破するには、そもそも暇を持て余している状況がいけないと感じ、お年寄りでも出来るよな仕事がないかとずっと考えていたそうで、そんな時に、たまたま出張先で立ち寄った寿司やさんで、女性のお客さんが出てきた料理に添えてあった赤いモミジの葉っぱを見て、

「かわいいー」

と発した一言がきっかけで、葉っぱを売ろう!と思いつき、そのお店のご主人に
「こ、この葉っぱは、どこから仕入れるんですか」
「葉っぱ?ああ、こういうつまものは、料理人が山へ行って、採ってくるんですよ」
(P.53より)
ということで、料理人がわざわざ山に行って採りにいっている状況で、市場にも卸しているところは、まだどこにもないということがわかって、葉っぱを売ることを決意したそうです。

とはいえ、まだどこの市場でも扱っていないものである以上に、実際に料理人がどのような葉っぱを欲しいのかという情報は、料理人に聞いてもそう簡単には教えてくれるものではないらしく、著者の方は自腹で毎月のように高級料亭にお客さんとして通って、その熱意が伝わったのか、料亭の調理場にも案内されるようになり、そこからどのようなものが求められているのかをだんだんと知るようになったそうです。

ちょっとした事情で一時期、この町の仕事を辞めることを決意する事件があったのですが、
「色々と事じょうもあると思いますが、上勝町から離れられら暗やみです。無理はわかっています」
「やめないでください」
「考えなをしてください」
「どうぞお願いします」
(P.117より一部抜粋)
という葉っぱを売るという商売に関わっていた町の人177人からの嘆願書を受け取り、著書の方も
これほどまでに気持ちをこめた言葉をかけてもらい、それまでの人生では感じたことがなかったほどのありがたさと感動で言葉を失い、その場に立ちつくし続けた。
(P117-118より)
ということで、周囲の気持ちに加えて、ちょっとした事情も町長さんをはじめとした周りの人の助けもあり解決するのですが、このようなソフトの部分が備わっていて、はじめて、”システム”と”商品”がきちんと売り物として通用するが、このソフトの部分はすぐに手に入るようなものではないのかと思います。

本書の最初の方に書かれていた内容を少し引用すると
「彩」事業を、”システム”と、葉っぱを”商品”とだけ見ていては、このビジネスの勘どころは押さえられないとも言える。同じ”システム”と”商品”をそろえて始めただけでは、成り立つものではないからだ。
(P.4より)
とあるのですが、本書を読み終えてたしかに、この言葉の意味する所はその通りなのと、著者の方がいう勘どころは、著者自身の人間力がかなり大きな比重をしめているように思うし、特に上記の嘆願書の件りのあたりは、著者の人間性に惹かれた人達の温かさみたいなものが感じられ、正直泣いてしまいました。

こういう人が世の中にいるというのを知れて、ちょっと勇気づけられるし、ニューズウィーク日本版の「世界を変える社会起業家100人」に選ばれているそうですが、たしかにそれは納得かも。
そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生
横石 知二
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5 30年以上に渡って過疎の町を再生させることに奮闘した物語
5 人の絆 〜 ひたむきな現場主義
5 仕組み作りの戦術と現場主義のバランス

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by h5y1m141 | 2007-11-29 21:15 | 読書メモ

未来を変える80人

なぜか最近読む本が、社会問題を扱うようなジャンルが多く、この前やっと予約していて順番が回ってきた未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家という本は、世界中で、活躍している社会起業家の実例集といった感じで、何か社会貢献をしたいと考えているような人にとっては、オススメかと思います。

著者の方はフランス人なのですが、彼らが会いたいと思った社会起業家と思える人物に実際に会いにいく旅の集大成となっているのですが、その例として

  • 有機農法で従来と同等かそれ以上の生産性を達成した農家

  • 有害物質の販売量を増やすこと無く売り上げ増加を達成しつ、同時に環境負荷にも考慮した化学薬品メーカー

  • 商品の梱包材が土中、河川に堆積せず、分解されて肥料となるものを開発した人

  • 融資した人の3/4を極貧生活から救うだけでなく、採算が取れている銀行


という感じの例があり、それ以外にもワクワクさせてくれるような話が盛りだくさんで、分量は多いですが、結構あっという間に読み終えました。

この本に出てくる人達の共通している所としては、何かの問題に対して、単に批評をしているのではなく、実際に自分たちが行動を起こすことで、変化をもたらした人達である、
未来に警鐘を鳴らすだけではなく、問題や行き詰まりを認識しつつも、楽観主義を捨てずに代替案を示す。(P.16)
という人達です。

その中の1人に、古野隆雄さんという合鴨をつかった有機米の栽培にとりくんだ日本人も紹介されているので、こういう外国の方が書いた本で、こういうジャンルの本で日本人が取り上げられているのは、なんだかちょっとうれしいですねー

古野さん以外にも、コラム的な扱いで、更家悠介さんという方が社長のサラヤという会社の洗剤は生分解率(微生物に食べられることで、自然に変える)が99.9% という製品をつくられているそうで、これはかなり驚異的な数値で、これと同等のことをやっているのが、この本にもでてくるエコベールという会社の製品で95% で、EUでは、この生分解の認証基準があるそうで、それが60% ということなので、両社ともにずば抜けて凄いみたい

この本に出てきた登場人物の方で知っていたのは、マイクロクレジットで有名なグラミン銀行創設者のムハマドユヌスさんという方と、あとは、以前食糧テロリズム―多国籍企業はいかにして第三世界を飢えさせているかという著者のヴァンダナシヴァさんくらいで、こうやって見ると、まだまだ知らないことがたくさんあるなぁー

未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家
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4 社会はこんなに動いている!
5 やる気にしてくれる素晴らしい本
4 社会起業家ダイジェスト(星3.5つ)

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by h5y1m141 | 2007-08-27 21:25 | 読書メモ