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裁判員法廷

たしか先々週くらいの日経の書評コーナーで裁判員制度関連の記事とともに取り上げられていた本のなかから、比較的読みやすいという書評が書かれていたような記憶があったので、裁判員法廷を借りて読んだのですが、裁判員制度を題材にした小説で、最近ちょっと難しめな感じの本が多かったことも会って、気晴らしになって1日で読み終えました。

裁判員制度の運用が開始されて、

・もしも選ばれたら、どんなことをしないといけないのか
・テレビドラマでは伺いしれない現場で見聞きしなければいけないことが何なのか

というのを、小説ではあるけれど、予行演習(?)できた感じで、今回の裁判員制度導入にあたって、素人にもわかりやすくするための工夫をしようとしているというような変化も知れたりして、裁判員制度をお手軽に知れる意味でなかなか良い本でした。

裁判員制度のサイトには映画による解説があるみたいなので、小説はどうも苦手という方には、こういう映画を見るというのも1つの手段かもしれませんね。

裁判員法廷
裁判員法廷
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芦辺 拓
文藝春秋 (2008/02)
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by h5y1m141 | 2008-03-24 22:47 | 読書メモ

チョコレートの真実

チョコレートって、普段は特に何も意識することもなく食べていて、しかも、もうすぐチョコレートメーカーの戦略の1つであるイベントも迫っていることもあって、世の中では多種多様なものが売られていると思うのですが、こういった所はチョコレートの甘味の部分というか、食べた後の幸あわせな気分がどことなく反映されているのかなぁとふと思いました。

一方で、チョコレートの苦味とか、その濃い黒という部分については、特に意識することもないと思うのですが、チョコレートの真実を読んで知ったのですが、現実には、チョコレートの原料であるカカオの生産、流通を巡って、”闇の部分”が存在しています。

チョコレートがこれだけ安価に入手できるというのは、どこかに”歪み”があるからこそ成り立っているのかなと思い、

・安価な商品を求める消費者の国
・消費者の要求に応えるために、原材料価格を一定の水準で安く抑えようとするチョコレートメーカー
・チョコレートメーカーに大量に供給をして、儲けを生み出したいカーギルのような企業
・商品価格の安定や生活向上という表向きの理由とは裏腹に実際には私利私欲のために腐敗が蔓延しているカカオ生産国の政府

ということがあるために、安価な労働力を得るために、まだ幼い子供が人身売買によって、周辺諸国から集められて、危険な状況での労働を強いられていたり等と、カカオ生産者の搾取につながっているように感じました。

チョコレートの”闇の部分”を知ったからといって、特別何ができるとは正直思いつかないですが、少なくとも、こういうことが事実あるということだけでも知っておくだけでも、世の中の見え方が違うかなぁと思います。

この本と一緒に、食糧テロリズム―多国籍企業はいかにして第三世界を飢えさせているかも読むことで、こういった問題に対してより深くが理解できるかと思うので、興味ある方はそちらも読んでみてはいかがでしょうか?

チョコレートの真実
チョコレートの真実
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キャロル・オフ 北村陽子
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5 なんだか涙がでる。
5 私達に出来ることへ
5 「苦いチョコレート」

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by h5y1m141 | 2008-02-11 12:39 | 読書メモ

ビッグイシュー突破する人びと


a0033832_2024350.jpgこの前読み終わった現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 の関連書籍というわけではないのですが、たまたま図書館のオススメコーナーに置いてあったので、借りたビッグイシュー突破する人びと―社会的企業としての挑戦ですが、ビッグイシュー自体は、前の会社の近くで販売しているのを見かけたことがあったので、存在自体は一応知っていたのですが、それがどのようにして成り立っているのかは、正直この本を読むまでは知らなかったのですが、元々はロンドンで誕生したものらしく、1991年に当時社会問題化していたホームレスの問題について、ビジネスの手法で解決するために一事業家によって作られたものだそうで、メル・ヤングという人物が創刊したそうです。

ただ、最初からメル・ヤングが日本語の創刊に関わっていたというのではなく、社会問題を市民の手で解決する方法を探るようなNPO法人に参画していた水越洋子さんが、たまたま世界中で活躍するソーシャルアントレプレナーの特集記事を見ていたのがきっかけで、単身メルヤングの元に行き、そこで直接話を聞いたことがきっかけで創刊にいたったそうです。

とはいえ、この水越さん自身が過去に本の編集経験があるわけでもなく、周囲の人達の中にも編集経験がある人がいたわけでは無い上に、日本語版のビッグイシュー創刊する頃には時代背景的に、フリーペーパーがかなり浸透していた状況で、ただでさえ一般の雑誌も販売に苦戦している中で、200円程度の価格とはいえ、売れるはずが無いという周囲の声もあり、しかも、当初の予想ではビッグイシューの販売員になりたいというホームレスの方が殺到するという読みがあったそうですが、これももろくも崩れさるという出発時点で数々の不安要素がある状況だったそうです

そんな状況ではあったけど、
私は、実際にロンドンやスコットランドでビッグイシューが成功している光景を見ていたので、ゴールのイメージがあったんですね。(P.50より)
というのが水越さんの中にはあったそうで、創刊号の発売の日に540冊売れて数こそすくないけれど興味を持つ人がそれなりにいたそうで、1ヶ月もたたないうちに、販売数が1万冊を突破し、売れるということがわかってからは、販売員になりたいというホームレスの人も増えていったそうです。

当初は、売れるはずが無いと言われていたビッグイシューが売れた要因と思われる箇所をちょっと引用すると
他のメディアでは見過ごされがちな問題への情報提供メディアとして一定の評価を受け、期待もされているようだ。これらは、編集部が意図している、若者に向けた「社会問題」や「エッジ」といった「ビッグイシューらしさ」が少なからず受け入れられている、と見ることができる。(P.175より)
という辺りなのかなと思うのと、実際の読者層もやはり20-30代の若者からの意見がおおいそうです(ただ最近は少し読者層に変化が生じているそうですkwど)

こういったコンテンツ自体の良さもあるのでしょうけど、実際にそれが全てではないようで、購入する人と、販売する人との間でちょっとした触れ合いみたいなものも少なからず要員がありそうで
実際、読者の多くはビッグイシューを購入する際、意中の販売員から買う。(p.207より)
ということで、通勤/通学の途中でちょっとした会話をかわす程度のコミュニケーションをかわすことを人が求めている証なんでしょうかね。

本書の中心となる部分の販売員と、ビッグイシューの創刊に関わった水越さんや佐野さんといった、販売数の人を支える人との間の関係みたいなものがきちんと書かれているのですが、その部分については、実際に本書を読んでもらった方がよいのかと思ったので、興味ある人はぜひ買ってみてはどうでしょうか。
ビッグイシュー突破する人びと―社会的企業としての挑戦
稗田 和博
大月書店 (2007/06)
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おすすめ度の平均: 4.5
4 「雑誌を買う」って商行為は又とないキッカケ
5 世界を変える、路上の社会的企業!
4 大月書店が、企業セクターに期待する、といった本を出版するなんて!!

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by h5y1m141 | 2007-10-21 20:03 | 読書メモ

現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護

もともと日本は、税や社会保障による所得再分配効果が小さい国だといわれている。OECDが2005年に公表した国際比較で日本は、10等分された所得階層のうち下から3つの階層が再分配後に得た所得のシェアで、先進国19ヶ国中、下から2番目である。(P.189)より
だそうで、不利な人々がいつも不利な状況で固定化されてしまっているのが現状のようなのですが、貧困がいままでずっと存在しつづけてきたのかを長年調査しつづけてきた著者の方による問題提起の本として読みましたが、ちょっと考えさせられます。

■以前から貧困はずっと存在してきた

日本よりも欧米では早くから、新しい形の貧困が見いだされるようになり、
80年代以降明確になったポスト工業化社会とかグローバリゼーションといわれる新しい社会経済体制への移行の過程で顕著になったといわれている。(P.22より)
という記述がり、こういった新しい産業社会では専門性をもった人々(金融とか情報サービス産業が代表例)とそれほどの専門性を持たなくても就業可能なサービス労働者(マクドナルド・プロレタリアートと呼ばれるようなものらしい)に二極化しつつあるそうですが、日本でも最近色々な所で貧困のことがとりあげられるようになったけど、以前から貧困は存在しつづけてきたそうです。

ただここでちょっと厄介なのが、”貧困”をそもそもどのように定義するのかが実はかなり難しいみたいです。

というのも、生きていくのに最低必要な費用という定義の取り方が人によって意見がわかれるようで本書でもそのうちのいくつかの例が出ていて、たとえば食費と生活費だけを”生きていくのに最低必要な費用”というとりかたをしたり、たとえば来客があったら最低限のもてなしができるというような社会との接点をもつために必要な費用も含めて、”生きていくのに最低必要な費用”という取り方をする場合もあるそうで、このあたりの見解の相違が生じる分、どうしても貧困に苦しんでいる人がどの程度いるのかを計測するのが困難になっているみたいです。

■路上生活者はある年齢層の方が多い

路上生活者として定義される日本のホームレスの最も大きな特徴は、中高年男性に集中しているそうで、5割ちかくが50歳代で、60歳代も3割前後となっているそうですが、年齢的な偏りという部分だけではなく、学歴や結婚歴という部分にも偏りがあるそうで、6割近くが義務教育までの学齢期程度で、未婚率も高いそうです。またこうした特徴はホームレスが増えだした90年代前半から今に至るまであまり変化がないようなので、一定の年代でこのような状況に陥りやすい状況があるみたいです。

90年代から今に至るまで一定の年齢層に見られるというのは景気動向だけでは説明がつかないはずだから何かしらの要因がありそうで、そのあたりについての考察もあり、ホームレスの中でいくつかの特徴があるそうで、以下のように3つに分類されていました。

1.長期で安定した職に就いていて社会保険にも加入していて一般の住宅に住んでいた人々
2.長期の安定した仕事ではあるが、職場が提供する場所に住んでいる人々
3.長期にわたり不安定な職業を転々とし住宅も不安定だった人々

本書を読んでいて、もう一段高い部分で見た時に上記3つに共通するのが、社会との接点を失った時点でホームレスに陥りやすいように感じました。

1.については一見するとあまりそのような状況に陥ることが難しいように感じますが、例えば会社の倒産などで失業しそれが原因で収入が不安定になるとか生活が乱れるなどして生活がだんだんと苦しくなっていき、離婚して家族を失ってしまうという状況からだんだんと社会的に孤立していると感じるようになってということのようですし、2.もたしかに住居はあるけれど、それは職場が提供するものであるため、職を仮に失ったとするとその時点で住居を失うという状況に陥るわけで、そうなった時点でかなり危険な状況なのかと思います。

この本を読みかけている途中で図書館でたまたまビッグイシュー突破する人びと―社会的企業としての挑戦という本を見つけたので、関連する内容だったのでこれも最近読み終えたので、ビッグイシューの方もちかいうちに簡単に内容まとめようかと思います

現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書 (659))
岩田 正美
筑摩書房 (2007/05)
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by h5y1m141 | 2007-10-14 15:14 | 読書メモ