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裏で"仕事"をする人が支える駅弁大会

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30年以上も前から京王百貨店で開催されている駅弁大会ですが、これを楽しみにしている駅弁ファンだけではなく、この催事のために、かなり熱を入れて取り組む駅弁を作る業者の方、そして主催をする京王百貨店と、毎年2週間という限られた期間の中でこれらプレーヤーがくりひろげるという意味で、駅弁の甲子園という表現はなかなか的を得ているなぁと、駅弁大会 (光文社新書)という本を読んで感じました。

この駅弁大会は、毎回かなり趣向をこらしており、タイにココナッツミルクで煮たイカメシを駅弁として販売するが地域があるという情報を聞きつけて、実際に現地に行って確認をして、そのレシピを再現して、海外の駅弁として販売したり、またある時は廃線になった路線の駅の駅弁を参加させたりとその企画力もですが、実際にこういう企画モノを実際にきちんと運営するのが個人的にはとても難しく、重要だと思っています。

そういう部分でも、京王百貨店の運営チームの努力はなかなかのものですし、こういう舞台裏に必ずといっていいほど存在しそうな名脇役といえそうな業者の方が一番印象に残ったのでちょっとだけ紹介しておきます。

1人目は駅弁大会に参加している業者に対して、ごはんを納品する中央炊飯株式会社の社長の福島さんという方。

この方は期間中会場にいて、それぞれの業者の売れ行き具合を見ながら、ご飯の納品のタイミングを計ったりするのすが、この社長のすごいのは、まず必ず参加する業者の所を訪問して、お弁当を試食して、お米の配合を確認するそうですが、なぜそんなことをするかというと
お米屋さんからのデータをそのままおっしゃる方もありますが、各社ブレンドが微妙に違いますので、やはり実際に食べてみないと本当のところはわかりません。
ときには先方から貰ったデータとはまったく違った配合で、結果的に同じ味を出す、ということもあるという。

駅弁大会 P.116より
とのことで、こういう所がプロっぽいなぁーと、思ったのと、開催時期が1月頃ということもあって、その時期に雪が降ったことがあったそうですが、
「ウチは必ず届ける、ということでやってますから。どんなとをしてもとにかくご飯は切らしません」

駅弁大会 P.116より
ということで、ご飯づくりだけではなく、輸送の部分にいたるまでの意識の高さが、かなりプロフェッショナルな感じがします。

もう1人は、京王百貨店の食品衛生管理畑を一筋に歩き駅弁大会も第一回から見守ってきた内田駿一さんという方で、
人間の力が少しも進んでいない。むしろ機械や技術の進歩によって、人間力が相対的に落ちている。日本の職人さんたちが伝統的に培ってきた、清潔や整頓を大切にする文化が次第に失われてきえいるのです。これは大きな問題です
という警鐘を鳴らしており、憎まれ役を買って出て、しっかりと"睨み"を効かしているから、食中毒のような事故が起きてないのかなぁという気がします。

お客さんから見える所でもちろん、様々な役割のひとが、自分達の仕事をしていると思いますが、裏で"仕事"をする人がしっかりと支えているからこそ、何十年もこの大会を続けることが出来ているんでしょうね。
駅弁大会 (光文社新書)
京王百貨店駅弁チーム
光文社
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by h5y1m141 | 2008-05-18 18:57 | 読書メモ